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2026.04.21

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継続的な労務費削減の肝

多くの組織において、コスト変革は依然として財務主導のタスクとして扱われがちですが、実際には、それは人を通じて実行されるものです。

私の経験上、成果が持続するプログラムと、すぐに瓦解してしまうプログラムの決定的な違いは、たった一つの要因に集約されます。それは人事システムをどこまで深く理解し、再設計できているかです。

私は机上論で目標を達成しても1年もしないうちに非効率な状態に逆戻りしてしまう組織を数多く見てきました。役割は曖昧になり、業務の重複が発生し、また新たな階層が生まれる。数字は一時的に良くなっても、組織というシステムそのものは改善されていないのです。

優れたアプローチに共通しているのは、CHROの立ち位置です。

人事部門が早い段階からプロジェクトに参画することで、議論はどこを削るかから実際にどのように業務を行うべきかという本質的な問いへと進化します。

その結果、アクションは次のように変わります:
➡️人員に関する意思決定は一律のコストカットではなくビジネスの優先順位に基づいて行う
➡️外部採用や解雇を検討する前にキーマンを早期に特定し、戦略的に配置転換する
➡️意思決定権限を明確にすることで組織構造を簡素化し、重複や隠れた非効率を排除する
➡️コスト管理の意識を文化に根付かせ、各チームがリソースの活用方法に主体的に取り組むようにする
➡️変革は継続的なプロセスとして管理され、初期の発表にとどまらず一貫性を持って変革を完遂させる

最も効率的な働き方を持続させるには、従業員の能力、ワークスタイル、人事システムの三者が高い次元で整合している必要があります。

これには、継続的な従業員育成や働き方のアップデート、そして人事システムがどうパフォーマンスを支えるかへの深い洞察が欠かせません。

こうしたアプローチによるコスト変革は、単なる短期的な是正措置にとどまらず、組織がどの様に労力を配分し、能力を高め、パフォーマンスを維持し続けるかというOSの再設計なのです。

CHROの真価はコスト決定の後追いをすることではなく、組織の根幹となる働き方そのものを再定義することにあります。

↓BCG記事へのリンク
https://lnkd.in/gTk7Jj8K

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