CASE

2025.06.12

ONE DEJIMA株式会社 [人事制度設計・導入/経営者また経営候補者向けエグゼクティブコーチング] プロジェクト期間:3ヶ月

組織人事コンサルティングコーチング
国旗

新しい発想での事業運営を目指すべく、優秀人材確保と成長戦略の実現に資する人事制度の設計と導入。

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OVERVIEW

昨今存在感を増しているスタートアップ企業は、大手や中堅企業とは全く異なる意思決定の速さで事業を動かしておられます。一方、それに所属する社員には、優秀ではあるものの大手や中堅企業出身で、意思決定にしっかりと時間をかける仕事の進め方に慣れている人材や、新卒でゼロから仕事の仕方を学ばなければならない人材もいて、企業として求めるバリューや仕事の仕方を明示しないと、全員の戦力化が難しくなることがあります。
ONE DEJIMA様は、この人事制度設計時には約30名だった社員数が数年で10倍以上に拡大しても、全員が会社の期待するバリューや仕事の進め方を理解し、他方で社員は柔軟に社内でのキャリアパスを描くことができることで、長期的な成長やリテンションが図れるよう、人事制度を設計し、導入することを決められました。
弊社はアドバイザーという立ち位置で、別のコンサルティング会社とONE DEJIMA様で設計される人事制度のレビューを行い、経営層へ定期的にフィードバックや提言を行いました。

遠山直人 代表取締役社長

小佐々 佳生 代表取締役専務

南 知宏 TMHR Advisory & Coaching合同会社 CEO

CHAPTER 01

非常に速いスピードで成長する組織であり、様々な業界から集まった社員が多いからこそ、会社のミッション、ビジョン、バリューを浸透させるべく人事制度の導入は必須。

人事制度を作り、導入することを決められた背景や思いを教えてください。

遠山氏 まず弊社の出自をご説明します。弊社はシンガポールに本社のあるOcean Network Express(以下ONE)の出島機能として、2023年12月に長崎で設立しました。
ONE自体は日本郵船、商船三井、川崎汽船のコンテナ部門を統合した、日本発のコンテナ海運企業で、2017年に設立され、設立5年で世界トップクラスの収益力を達成しています。
ONEの海運業としての事業拡大に伴い、環境やデジタル等を含む戦略立案・実行を支える人材がさらに必要になってきました。シンガポール本社だけでは人材が不足しており、通常の業務に忙殺され、未来に向かう業務にシフトできない。そんな状況の中、日本からシンガポールの本社業務を支えるのが本社の存在意義です。
また、現在はONEのみを顧客として、その本社機能の人事、労務、代理店管理、市場調査、データ分析、海運特有の業務などを取り扱っていますが、今後はONE以外の企業へもサービスの提供を行い、事業を拡大する方向で考えています。そのため、2030年には現在の約10倍の規模となる320人体制になることを目指しています。
そうなると、会社のミッションやビジョン、バリューを社員の皆さんに取り込んで業務を進めてもらうこと、一方でONEを超えて専門的にサービスを提供できるようにするとなると、海運企業で求められている人事制度と異なる我々独自の人事制度を作らなきゃいけないという背景から、人事制度を設計して導入することを決めました。私も大半の社員と一緒で、最初のキャリアは海運業界とは別の業界で働いておりました。大半の人間が色んな業界から集まってきているということは、仕事の進め方を共通に理解してもらうことが非常に難しいな、と感じています。そのため、人事制度を通じた社員間の理解の共通化は非常に大事だと捉えています。

ありがとうございます。コンサルティングファームを活用して人事制度設計を進めることを決められた中で、さらにもう1社、外の力を入れて設計する人事制度を客観的に見ようとされた理由についても、教えてください。

遠山氏 自分たちだけで、思い描いている人事制度を作ることはできないなと思って社外のコンサルティングファームに来てもらったのですが、その社外の方に全部を委ねるのではなくて、自分たちが納得した上で意見を戦わせながらやりたいと考えました。そうすると、我々側にアドバイザーが必要なのです。
人から見れば、二重にコストをかけているように思われるかもしれませんが、コンサルタントとアドバイザーは役割が違うので二重コストとは捉えていません。
そんなことを考えているときにドイツへの出張があって、行きのフライトで南さんの「グローバル企業のための 新日本型人材マネジメントのすすめ」を読んだのですが、これが結構面白くて。グローバル視点での人材マネジメントだけど、日本型の人材マネジメントが軸になっていて、海外の事例も多く入っていて、一気に読んだのですよ。読み終わって、この本を書いた人はどんな人なのだろう、と思って、南さんのことを知っている人にお願いして、南さんと会わせていただきました。そうしたら、これがなかなか良くて、面白かったのです。豊富な経験からの第三者的な視点でお話しいただけそうだったのが良かったですね。そのうえで、我々の立場に立ってご支援いただけそうだ、というのはお会いしてよくわかりました。経験が豊富にあり、第三者的に当方に寄り添ってくださるコンサルタントは、なかなかいないですね。
あと、自分なりに本を3冊読んで、「この辺がフェアウェーだろうな」と見定めながら進められたのは正解でした。

CHAPTER 02

南さんの著書が入り口となり人選。豊富な経験からの第三者的な視点で、我々の立場に立ってご支援いただけるのが決め手でした。

パートナーとして弊社を選んでいただいた理由を、ぜひ教えてください。

小佐々氏 やはり自社で持ち合わせているものだけでは、どうしても偏った人事制度になりかねないという懸念を持ち合わせていました。そこで、社外の専門家と議論し、ブラッシュアップしたりする中で、外部の冷静かつ客観的な目を通してさらにバランスの取れた人事制度にしていけると考えました。また社外も1社に偏るのではなく、さらに別の視点からアドバイザリーという形でご支援いただければ、これでもう鉄壁かなと考えていました。実際にやってみたら、普通にしたら1年かかるような人事制度の設計と導入を、3~4か月で形にするというところが悩みどころでしたが、当社のチームメンバーも頑張ってくれましたし、TMHRさんやコンサルさんに参画していただき、うまく体制を敷けたので、大きくは困ることはなく進められました。

具体的には、どういったポイントで弊社をお選びいただきましたか?

小佐々氏 私は前職で35年間銀行におりまして、その間に人事制度は5、6回変わっています。毎回、その時々のトレンドを取り込んでいるように見えるのですが、結局行ったり来たりでまた元に戻る、みたいに感じていました。人事に関する本でも先進的な取り組みやトレンドがちりばめられているケースが多い中で、南さんの著書は日本的な人材マネジメントを再評価され、例えば年功序列を一概に否定せず、むしろそれをどうチューンアップするとうまくいく、というところが私には非常にしっくりきました。選定眼が合っているな、と感じました。

実際にプロジェクトを進めてきた中で、直面した困りごとにはどのようなものがありましたか?

小佐々氏 当社のメンバーは人事制度を設計する、ということに関しては詳しくないな、ということが事前に分かっていたのもあって、彼らを中心にコンサルティングファームと設計をやってもらうのですが、最後にTMHRさんに登場してもらって、その素案が適切かレビューしてもらい、最終化してきました。ですので、TMHRさんがいなかったら、多分うまくいかなかったと思います。コンサルティングファームだけにお願いして作っていたら、運用に乗せたときに、立ち行かなくなったと思います。

CHAPTER 03

トップマネジメントが人事制度に関する基本的な考え方を書籍などから学び、また明確に方向性を示して、強く関与しないと、良い人事制度や作れない。

御社と同じように、人材マネジメントをもっとうまく活用して業績向上に直結させていきたいと志向している企業、特にスタートアップだと、ある程度のサイズになってくると、こう考える企業が多くなると思います。そういう企業にぜひアドバイスをお願いします。

遠山氏 トップマネジメントの関与はもちろんですが、「どんな企業にしたいのか」「どんな経営をしたいのか」というマネジメントとしての方向性がないと、人事制度の特に評価制度なんて設計できないですから、それを明らかにしないといけない。その上で「何をこの会社の中で生かしたいから、どうしてほしい」という社員への期待を明確にしないといけないというのが1つ目です。
あとは、基本的な考え方というか、世の中の動きというか、そもそも人事制度とは何か、ということを知るために本とか読んで理解することが大事と思います。読んでみると、「ほう、そういう理由で、そういう仕組みになっているんだ。だから、前の会社ではこうなっていたのか。」ということが、そこでよくわかるわけです。やはり、その領域の入門書的な書籍をちゃんと読んで、自分なりに「こうしたい」という考えを持った上で、人に手伝ってもらわないとなかなかうまく進めることはできないと思います。
その2点が大事だと考えています。

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