CASE

2024.03.31

東亜石油株式会社 [考課者研修] プロジェクト期間:4ヶ月

研修企画、運営、ファシリテーション
国旗

新しい人事制度、特に評価制度浸透に向け現場リーダーの不安を取り除くべく、わかりやすく丁寧なコミュニケーションが必要でした。

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OVERVIEW

人事制度が浸透してその効果を発揮するためには、管理職がその制度の目的や日々の業務の中でやらねばならぬことを、正しく理解することが肝要です。一方、現場の管理職は日常業務が忙しく、中には新たな業務が追加されることを快く思わない方もいるでしょう。
東亜石油株式会社様は、管理職がやりきれない評価に関する業務の一部を、管理職の下のメンバーに任せ、個々の社員の日々の業務の状況をもっと拾い上げ、評価と育成に活用できる仕組みを作られました。
弊社は、その新しい仕組みと運用のやり方を、管理職およびその下のメンバーの方々に、わかりやすくかつ丁寧に研修を通じてお伝えし、新しい仕組みのスムーズな立ち上がりをご支援しました。

永田浩之 人事総務部
人事課長

南 知宏 TMHR Advisory & Coaching合同会社 CEO

CHAPTER 01

この会社なら一緒に乗り越えていける!実績が決め手でした。

評価者研修、評価補助者研修をやらねば、と思われた背景や思いを教えてください。

永田氏 当社は2022年から2023年にかけて、コンサルティングファームに入っていただいて人事制度の改定を行いました。しかしその内容を運用するには、弊社が今まで行ってきた運用とは大きく異なりました。具体的には、現場での評価に係る情報収集をしっかりやらなければならない、ということで、各社員の行動事実収集を管理職とその下に実施してもらうことになりました。しかし、その目的や実施してもらう内容を、特に管理職の下に理解してもらうというのが難しく、我々でも説明しきれない、ということもあってTMHR さんに研修をお願いしました。

そのような中、弊社を選んでいただいたポイントとは何でしょうか?

永田氏 新しい人事制度を設計したコンサルティングファームから、TMHR さんを薦められました。特に過去の実績ですね。そのコンサルティングファームに代表の南さんがお勤めになられていた時の内部評価がよく、その後TMHRとして独立されてから、現場寄りのコンサルティングを数多くされてきたことや、海外の全く風土の違うところでチャレンジングなプロジェクトを幾つもされていた話を伺い、この会社なら弊社の状況に対応し、一緒に乗り越えてもらえるかと思い、プロジェクトをお願いした次第です。

CHAPTER 02

不安な声がある中、新制度導入をスムーズにさせた研修。

昨年と今年のこれまで計2回、評価者研修・評価補助者研修やらせていただきましたが、その中で最も苦労されたことを教えてください。

永田氏 新制度と必要な運用を定着させる、ということが非常に難しいと思っています。各管理職やその下にとって、どうしても仕事が増える感覚があり、「やれない」、「やりたくない」という声がある中での今回の研修となりました。ゆえに、いかにこの新制度を浸透させることの重要性や現場にとってのメリットを理解してもらうか、という心の入り口を開ける、というところが今回の難しいポイントだったと思います。

御社の現場の方々が嫌がられた事には、どのようなものがありましたか?

永田氏 幾つかありましたが、その中の大きなものの一つは「時間の捻出が非常に難しい」ということでした。一回あたり数分で充分だという話をしても、「それでさえ継続できない難しさがあることを、お前は分かっているのか」という意見を現場からもらいました。おそらく、「時間が作れない」という裏側には、やったことが無いことから来る「出来るかどうか」、あるいは「本当に数分で終わるのか」という不安があったのだと思います。

弊社が実施した研修の中で、そういった現場の不安はどのようにして取り除かれていきましたか?

永田氏 まずは、制度の目的や現場にお願いしたいこと、現場のメリットなどをわかりやすく丁寧に、かつ柔らかく南さんにお伝えいただき、参加者は「聞いてみよう」という気持ちになっていたと思います。また、実際にやってみてもらうことで、たとえば等級の基準に照らしてみたら上手く書けた、とか上手く進めるコツを、受講者がお互いに共有し合いながらワーク形式で進められたというところが、今回の研修で上手く現場の理解を進められたポイントだと思います。

CHAPTER 03

浸透への道は、現場理解と繰り返しの研修。

事実ベースで評価し、評価の客観性を高めたいと思ってらっしゃる企業は多いと思います。そういった企業へのアドバイスをお願いします。

永田氏 まずは現場の負担が大きくならないような、要点やコツを伝えることは大事かと思います。弊社では「1日2人分の行動事実で良い」とか、「SBI(状況・行動・影響)の3つを書けば良い」というように要点やコツを決めて伝えました。
それでもやはり難しいという声が出た時は、研修を繰り返し体験してもらうことで、現場の不安感は軽減されたかと思います。これを一過性にせず、繰り返し実施することで、現場の理解や活動の浸透が実現できるのだと思います。

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